また君に恋をする
「桃、また明日ね!」
「じゃあな。」
「桃さん、また。」
「みんなありがとう。またね!」
芽衣、龍也、春翔。
みんなに挨拶をして、私は金髪の彼と、暗くなった繁華街へ出た。
「名前は?」
「え?」
「名前、なに?」
「あ、綾瀬桃…です、」
「桃ちゃんか。」
今日2回目の自己紹介をして、隣を歩く彼を見上げる。
綺麗な顔…。
金髪がとっても似合っている。
「あなたは?」
「瀬崎奏多。」
瀬崎、奏多…、かっこいい名前…。
街は、隣を歩く彼を見て騒ぐ。
男女関係なく人気がある彼は、街の人気者なのかもしれない。
そんな人の隣を、私が歩いていいのかな。
「瀬崎くんってさ…、」
「奏多でいいよ。」
「奏多くんってさ…、何者なの?」