また君に恋をする


「桃、また明日ね!」


「じゃあな。」


「桃さん、また。」


「みんなありがとう。またね!」




芽衣、龍也、春翔。


みんなに挨拶をして、私は金髪の彼と、暗くなった繁華街へ出た。




「名前は?」


「え?」


「名前、なに?」


「あ、綾瀬桃…です、」


「桃ちゃんか。」




今日2回目の自己紹介をして、隣を歩く彼を見上げる。



綺麗な顔…。


金髪がとっても似合っている。




「あなたは?」


「瀬崎奏多。」




瀬崎、奏多…、かっこいい名前…。



街は、隣を歩く彼を見て騒ぐ。


男女関係なく人気がある彼は、街の人気者なのかもしれない。


そんな人の隣を、私が歩いていいのかな。




「瀬崎くんってさ…、」


「奏多でいいよ。」


「奏多くんってさ…、何者なの?」

< 91 / 289 >

この作品をシェア

pagetop