また君に恋をする
何から言おう。
私は、何がしたいんだろう。
「ん?」
「えっと…、その…。」
「どうした?」
「な、何でもない!ごめん…。」
こんなことしたら彼が困ってしまう。
どうすればいいんだろう…。
「ごめんね。引き止め…、「「連絡先。」」
「え?」
「連絡先交換しない?」
少し遠慮気味に聞いてきた彼は、私を覗き込んだ。
…ダメだ、かっこよすぎる。
「嫌?」
「い、嫌じゃない!」
すぐに首を縦に振った私は、奏多くんと連絡先を交換した。
カ行を見ると、“奏多くん”の文字。
それを見るたびに顔が緩んでしまう。