昨日の夢の続きを話そう
「今、公園で遊んでる。天気がいいからテイクアウトして、ピクニック気分で外で食べようと思って」
「そっかぁ。一家団らんで素敵な休日だね」
「なに羨ましそうに言ってんのよ! 香澄も結婚するんでしょ⁉︎」


表情を明るくさせた亜美は、冷やかすようなにやにや声で言った。


「、え?」


そして放心した私などにはお構いなく、亜美は続けた。


「こないだ大学の同期と飲んだとき、島中先生が結婚するって大学で噂になってるらしいって聞いてさ〜! 超びっくりしたよ。連絡しようと思ってたんだよ!」
「……」
「まだ本決まりじゃないからとか、事情があって言い出せないのかなって思ってはいたんだけどー。それにしても私に一言も言ってくれないなんて、もうっ、水臭いじゃないの!」
「……」
「香澄? ねぇちょっと、聞いてる?」


反応がない私を不審に思ったのか、亜美は私の顔の前で手のひらをブンブン振った。


「……う、ん」


言えないな、さすがに。

その島中先生が結婚する相手は、私じゃないんだよ、なんて。
勘違いでも喜んでくれてる友人の前じゃ、とても。


「お待たせしました、テイクアウトでフルーツピザをお待ちのお客様ー」


店員さんに呼ばれ、にっと豪快に笑った亜美は片手を挙げた。


「じゃ、家族が待ってるから、行くね!」


私はうまく、笑えただろうか。


「家族……」


私が今、喉から手が出るほど欲しいワードをさらりと言った友人に。


「__香澄さん」


ぽん、と肩を叩かれて、私はハッとした。
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