昨日の夢の続きを話そう
「え……抹茶?」
「うん。月曜日に来たとき、抹茶のクッキーがお供えしてあったから」
たたきでスニーカーを脱ぎ、居間に向かって歩きながら砂岡くんが少々不安げに言った。
すごい。彼の気遣いには本当に感心してしまう。
「ありがとう……。大好きなんだ。嬉しいな」
私は頭を下げて、その紙袋を両手で受け取った。
「どうやって作ったの? これ」
「えっとまず、小豆を炊いて」
「そ、そこから? すごいね。まさか、抹茶は京都に摘みに行った、とかじゃないよね?」
「まさか。でもいいね、それ。時間ができたらやってみる」
「え、えー……」
料理にかける情熱が凄まじい、ってことは、充分に伝わった。
頂いたケーキをお供えして、手を合わせると。
「香澄さんのは、ホイップクリームも作って来たよ。添えて食べるのがおすすめ」
と、砂岡くんは片手を掲げて見せた。
そっちは半透明のビニール袋で、タッパーが入っている。
「すごいっ! 至れり尽くせり! 最近甘いもの食べてなかったから、無性に食べたかったんだよね」
駆け寄って、砂岡くんからビニール袋を受け取った私は、タッパーをぎゅっと抱きしめた。
「こらこら、そんなことすると溶けちゃうよ。ていうか香澄さん、なんかこないだより顔色が良くなったね」
「ほんと? へへ」
それはきっとすべて、砂岡くんに出会えたからだ。
私からホイップクリームを取り上げると、砂岡くんは冷蔵庫に仕舞い、ぱたりと扉を閉めた。
「雪囲いに使う板を車から下ろすから、そのまま庭の方に回るね」
「うん。月曜日に来たとき、抹茶のクッキーがお供えしてあったから」
たたきでスニーカーを脱ぎ、居間に向かって歩きながら砂岡くんが少々不安げに言った。
すごい。彼の気遣いには本当に感心してしまう。
「ありがとう……。大好きなんだ。嬉しいな」
私は頭を下げて、その紙袋を両手で受け取った。
「どうやって作ったの? これ」
「えっとまず、小豆を炊いて」
「そ、そこから? すごいね。まさか、抹茶は京都に摘みに行った、とかじゃないよね?」
「まさか。でもいいね、それ。時間ができたらやってみる」
「え、えー……」
料理にかける情熱が凄まじい、ってことは、充分に伝わった。
頂いたケーキをお供えして、手を合わせると。
「香澄さんのは、ホイップクリームも作って来たよ。添えて食べるのがおすすめ」
と、砂岡くんは片手を掲げて見せた。
そっちは半透明のビニール袋で、タッパーが入っている。
「すごいっ! 至れり尽くせり! 最近甘いもの食べてなかったから、無性に食べたかったんだよね」
駆け寄って、砂岡くんからビニール袋を受け取った私は、タッパーをぎゅっと抱きしめた。
「こらこら、そんなことすると溶けちゃうよ。ていうか香澄さん、なんかこないだより顔色が良くなったね」
「ほんと? へへ」
それはきっとすべて、砂岡くんに出会えたからだ。
私からホイップクリームを取り上げると、砂岡くんは冷蔵庫に仕舞い、ぱたりと扉を閉めた。
「雪囲いに使う板を車から下ろすから、そのまま庭の方に回るね」