溺愛プリンス~秘密のフィアンセ~
…やっと、ベッドに入ったのは、午前2時前。

頭の中は、沢山のデザートで一杯で、なかなか寝付けず。

そんな時、突然の着信に慌てて出る。

「…もしもし?」
「…まだ、起きてたの?」

声を聞いて、益々。頭が覚醒する。

「…ルイさん…ちょっと、パーティーのデザート考えてたら、色々浮かびすぎて、寝られなくて」

そう言って、苦笑い。

すると、ルイは、フッと笑う。

「…じゃあ、美々が眠るまで話をしてあげるよ」
「…いえ、そんな、ルイさんも忙しいのに」

「…私が、美々の声を聞いていたいだけだから」

その声は、なんだか少し、疲れてるように聞こえた。

「…仕事で何かあったんですか?」
「…」

ルイはそれには答えない。でも、それが答え。

「…ルイさん」
「…ん?」

「…私はルイさんが大好きです」
「…美々」

「…優しくて、心が広くて、一生懸命に仕事を頑張るルイさんが大好きです」

「…私も、美々が、大好きだよ」
「…ふふ」

「…私なんかの声で、少しでも、ルイさんの心が癒せたら、嬉しいです」
「…ありがとう、美々」

…それからしばらくとりとめのない話をしているうちに、私はウトウト。

返事をしなくなった私に怒ることもなく、ルイは、一言囁いた。

「…愛してるよ、美々…ゆっくりおやすみ」

そして、静かに電話は切られた。
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