サンタは三人いる
ラプンツェルのお城って、こんな感じかも……。
お話の中の二人は両想いだけど、私の場合は全然違う。
子供の頃から、ずっと「大好き」って言い続けているのに、いつまで経ってもまともに相手をしてもらえない。
……私は7歳も年下だから。初恋で、小学生の頃からずーっと好きだって言い続けてるのに、全然本気にしてもらえない。
隣の家に住んでいた陽太(ようた)兄ちゃんが私の初恋の人で、今でも変わらず大好きな人だ。
陽太兄ちゃんはずっと実家にいたのに、今年の春から何故かいきなりこのマンションで一人暮らしを始めたのだ。
いつもあたり前のように側にいる事ができたのに、いつの間にかこんなにも遠い存在になってしまった。
ラプンツェルの髪の毛のように、気まぐれに垂らされた、たった一度きりのチャンスに飛び付いて……
私は今夜、見上げるだけだったこのマンションの5階まで駆け上がって、大好きな人に会いに行く。