素敵な王子様の育てかた。
けれど悪い気はしない。
これまでの行動を咎められるとばかり思っていたから、実は褒められて素直に嬉しいと感じる私がいる。
なにより王妃様の屈託のない笑顔を見られるのが、幸せだった。
その笑顔のために、あの王子との攻防をやり抜いて良かったと思える。
「それでね、ララ。頑張ったご褒美と、これからもよろしくという気持ちを込めて、これを」
王妃様はそう言うと、テーブルに置かれた紙の束を私に差し出した。
重ねられ、厚みを帯びたその束は、渡された瞬間ずしりと重さが身体に伝わる。
私は視線を、一番上の紙に書かれた文字に落とした。
そこにはこう、書かれてある。
『ある令嬢の、物語』
……まさか。
もしや。