王子様とハナコさんと鼓星

***

それから5日間、凛太朗さんとの関係に進展がないまま時が過ぎた。

ハグは毎日あるけれど、それだけ。髪の毛も傷のかさぶたが剥がれて来ると1人で出来るようになった。

凛太朗さんにそれを伝えると渋々分かったとは言ったもの不満そうだった。


そんな新婚生活が日課になって来たある日の事、夕食の支度をしていると凛太朗さんから「遅くなる」とのメールが入った。


最近はずっと一緒にご飯を食べていたから寂しいなと思いながらご飯を1人で食べた。片付けて、ゲンマにご飯をあげてからお風呂に入る。


髪の毛乾かして、洗濯物をたたみクローゼットに収納。


一通り家事が終わってからテレビを見る。時刻は22時半を過ぎ。


(凛太朗さん、遅いな。遅くなる事はあったけど、ここまで遅いのは初めてかも)


メールがないか確認しても凛太朗さんからのメールはない。代わりに母親から地元の名産品を送ったとのメールがあり、ありがとうと返信をしてからまたテレビを見る。


凛太朗さんが好きだと言っていたお笑い番組。

彼がいると面白いのに、今日のは全然面白くないな。笑う事なく無心でテレビを見ていると23時を過ぎた頃にドアが開く音が聞こえた。
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