王子様とハナコさんと鼓星

***

『そっか。楽しかったのなら何よりだよ』

翌日の昼過ぎ、リビングのソファーに腰掛けながら凛太朗さんと電話をしていた。

昨日は何とか立ち上がり、着替えてすぐに寝具に潜り込りゲンマと共に眠った。

疲れていたのか、風間さんが迎えに来てくれるまでずっと眠っていて、予定より少し遅れて病院に向かう。

ガーゼを取り、大きめの絆創膏を貼り1週間後に様子を見て抜糸をする事に。

食品の買い物をしてマンションに戻り、暖かいお茶を飲んでいれば凛太朗さんから電話が来た。

実は、夜中に着信があったものそれも気付かないで眠っていた。病院に行かないといけなかった為、そのまま放置をしていたら電話が来た。


凛太朗さんは察しがいい。だから、気付かれるかも知れないと思いながら電話に出た。


「はい。羽目を外してしまいました」

電話に出なかった理由を友人と飲んで潰れていたと言うと凛太朗さんは笑う。

『いいよ、気にしないで。それよりゲンマは元気?』

「はい。昨日、初めて私に擦り寄って来てくれたんです。今も私の隣で寝ています」


ゲンマは昨日から私のそばを片時も離れない。小さな子供のように何処に行くのにもついて来る。
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