年上のアナタと大人の恋ができたなら
「久しぶりだなやっぱり会社を継ぐのか」
「ええ小さい頃からの夢だったから継ぐために今勉強中よ」
「そうか頑張ってるんだな、良かった」
「そういう駿介君は?」
「ここまで無我夢中でやってきたら副社長になってた」
「小さい時から社長になるんだって言ってたものね」ふふっと笑うと
「まぁそうだな、でも今はちょっと違うかな?」
「違うって?」
「うーんあの頃はとにかく社長になるんだって躍起になってた
でも今はそんなに感じないんだ
上に立つことだけが全てじゃないって思い始めてるんだな
多分それよりも大事なものを見つけたからだと思う」
「美月さんね」と中庭にいる美月を見ていた
「ああ彼女との出会いははっきり言って俺を変えた
それまではまわりに気を使い言いたいことも言えず本当の自分を隠してた
でも美月の前では自然と素の俺でいられる
逆に自分を隠そうとするとすぐに怒られるんだ」
「怒られる?駿介君が?」
「ああ両親以外で怒られたのは美月が初めてだよ」と苦笑い
「美月さんが羨ましい」