年上のアナタと大人の恋ができたなら
「覚えてる?サークルで飲み会があったときのこと
私がちょっとトイレに立ったときのことよ
席に戻ろうとしていたら桐生君たちが話しているのが聞こえたの
性格がキツくて何でも自分中心じゃないと気が済まない
社長令嬢っていうのを鼻に掛けたわがまま娘だって話しているのが聞こえたの
いつも言われていたことだからそんなにショックじゃなかったけど
桐生君も同じ気持ちでいたことが残念でならなかった」
「ちょっと待ってくれ俺そんなこと言った覚えはない」
「まわりが言ったことに対してアナタもそれは感じてるって言ったわ
桐生君だけは違うって思ってたなのにやっぱり同じだって知ってショックだった
それを知ったときにはもう誰も信用できないって思った
それからは本当の自分は隠して生活を送っていた
まわりがそう思っているならそれでいい、本当の自分を知るのは自分だけでいいって思った」
「だから急に態度が変わったのか?それまでのキミと違って
まるで別人のようだった」
「性格がキツく自分中心じゃないと気が済まない
我儘な社長令嬢だって言うならそれでもいいと思った
いつか本当の私を見てくれる人が現れるまでは
このままでいいと思ったのよ
桐生君も態度に出て私と距離を置いているのが分ったから
他に好きな人ができたって嘘をついたのよ」