2.5次元少女
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私には大切な彼氏がいた。


鈴木大。

お気づきの通り、あのバカップルの男の方


ああ見えて優しくて
私を孤独から救ってくれたのも事実。



どんなに辛いことがあっても
だいくんが「大丈夫だよ」といえば
魔法がかかったみたいに安心する。



私の居場所だった。




でも
高嶺の花と呼ばれていた私のせいで
だいくんの評判はあまり良くなかった。

なんで大くんなのか
釣り合ってない

そんな噂があった

でも大くんは「別に気にしてないよ笑 棗がいればいいんだよ」って言ってくれた


今思えば気にしてないわけないのにね


3ヶ月くらいすると
噂が変化した

棗は男好き
弄んでる


そんなのばっかりになった


だからだいくんのことはみんな
「一緒にいてやって優しいやつ」


別に気にしてわなかった。
でも、だいくんに知られるのはきがひけた。
嫌われるかもしれないから。



でも大くんは「噂なんて気にするなよ、俺は優しさでお前といるんじゃない好きだからだよ。だから安心しな」って。





だから安心しちゃったんだ。







何も気にしなかった。


そんな時、鈴木優馬先輩と出会った



「裏切られた子だ」
って言われて、なんのことかわからなかった。

意味わかんないし、無視した。そしたら
急に腕を掴んで、引っ張られた

「なんなんですか?」
優「ごめんごめん!でも、裏切られたのに気づかないのもかわいそうだから」

「は?」

優「あー、んー。その噂、あれ全部、
君の彼氏が流してるんだよね」

は?
そんなわけないじゃん

「それは絶対ないですよ」

優「あはは、断言しちゃうんだ」

当たり前でしょ、

優「そんな信用しちゃったんだ。」

当たり前でしょ?

優「今、優越感でいっぱいだろうな」

何の?

優「よし、ついた、悪いけど静かにしててね」

引っ張られてついたのは教室。

中からは楽しそうな男の子達の声が。

「…はは…だよな!」
「ほんと…なあだい!」

だいくん??

「お前の女やばいよな」
「ほんとそれただの
ビッチじゃんどこがいいの?」
「遊ばれてるぞー」

だ「棗は確かに浮気性だよ、、
でもそれでも、俺は棗が好きで
棗といたいから。我慢するしか。」


「うわあー、あの女まじで腹立つはー
大で弄ぶとか」
「それ」

だ「棗はそういうやつだから仕方ないんだよ
わかってるつもりだから」

「お前ほんと優しいな!」
「まじで、一途すぎだろ〜」

「はははは!」

なに、コレ。

たしかに大くんは私の悪口は言ってない、

上手く誘導してる…



確かに窓から見えるだいくんの横顔は
確かに優越感でいっぱいだった。
ただ少し歪んで見えたのは、罪悪感?
それとも??

なにこれ、なにこれ、なにこれ。

「は…は」
「…マジ…しい」

聞きたくない聞きたくない。

優「人気者の悪い噂って
みんな大好きなんだよね、嘘でも誠でも
だいに上手くやられたね」

うるさい。そんなことが聞きたいんじゃない

はやく、ここから逃げなきゃ。

聞きたくない聞きたくない。



「待って!」


優馬先輩の言葉を無視して
私は走って家へ帰った。


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違う…違う。
大丈夫、大くんはそんな人じゃない…



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鈴木 優馬
1つ年上、当時の月花の総長。

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