2.5次元少女
棗side

何もない日が続いている。


森崎は何もしてこないし、
夢燐と桜蘭、龍蓮華で一緒にいる。

敵同士なのにな。

なぜか普通に笑えてる。


「ねえ、同盟くもうか」


そういうと驚いたようにみんなが見る

あれ?仲良いと思ったんだけど。



「いいねえ!組もう!」


「やったね!楽しくなる!」



楽しそうだなほんとに。



ーー

鈴「棗、自販行こう」

鈴が誘うなんてな

「ん。」

蘭「俺もいくー!!!」

鈴「お前らの分も買ってくるから」

ここで察する
どうやら私に話があるらしい

「待ってろ」
そういって蘭の頭を撫でると
嬉しそうにみんなの方へ行った。


「…犬みてぇ」
ーーー
鈴「こけんなよー」

階段2段飛ばししながら鈴が言う。
「お前がな?笑笑」

と言いつつも私は
登ってくる奴に出会い頭にぶつかった

棗「悪い!大丈夫?」

「!?ああ。平気」
嬉しそうな申し訳なさそうな顔をしていた。

確かあいつは…

じゃあ、っと言って走って行った。

「次は、仲良くしようね?関 雅くん」

「…っありがとう」


元雷鳴 三代目総長  関 雅(せき みやび)


ーーーー
ガコンッ

2人でジュースをバカ買い。



少し間をあけて

鈴「別れたんだってな。森崎」

ああ、この話か。

「らしいな。」

鈴「…




  なあ、
本当は鈴木くんが裏切ってないの、
知ってたんだろ」


…。まさか、バレてるとはな。






「そりゃね。だいくんはそんな人じゃない」


鈴「そーやって思い込んでただけ?」

ばかいえ。
わかってたさ。

「ちゃんと理由はある」

鈴「へえ。」

「ああ。」

…。

…。

気まず。


鈴「何が許せないの?」

え?

鈴「裏切られてないのに、
何が許せないの?」

そんなの。


自分を優先しないことだよ


裏切ったのも、私のため。
芝居も、私のため。
森崎とこの一年ずっと一緒にいたのも。

でも何より許せないのは

「わかってて1年間放置して
だいくんに辛い思いさせた私。」


鈴「やっぱり自分かよ」


「正体をすぐ明かせばよかった。
桜蘭の総長は私って。
そうすればだいくんは…」

『やっぱり俺離れできないのな。』

鈴「なんだよ、いたのかよ」

「…だいくん」

『…ただいま、棗』

「おかえり、、なさい。」

鈴「じゃ、屋上戻るわ。」

『おう



棗。ごめんな。1人にしてごめんな。』

だいくんはやっぱりだいくんだった。

私には、夢燐も桜蘭も龍蓮華もだいくんもいる

幸せすぎだよな。



「私も。ずっと黙っててごめんなさい」

だいくんは深呼吸した。

『ずっとずっと、
棗のことしか好きじゃない。
一年前の噂も、
あんなこと思ってるわけない
ただ棗のことずっと守りたかった。
でも俺は弱いからこんな
 やり方しかなかった。
でも、こんなことになって、
棗に別れようと言われた時、
 棗が赤い眼を向けた。
辛いのは棗なのに、
ショック受けて…本当何してるんだかな。』


「ありがとう。私もだいくんのこと
ずっと好きだよ」

私がこんなこと言っていいのかな。



赤い目。あの時私は魔力を使った。



何かを思って私から離れようとするだいくんを思って。


だいくんが幸せであるように。願って。



それと同時に忘れるようにと願って。




















【だいくんが幸せになったら、、
私は、2人の思い出を全て忘れますように】



     声、温もり、態度、全てを




『俺と、よりを戻してくれますか?』





私は、





ーーーーーーー

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