運命的政略結婚~白衣の悪魔に魅入られて~


「俺の一言一句にいちいち赤くなってる姿も、たまらなく可愛くて」


囁きながらゆっくり頬をさすられ、言葉通り顔が真っ赤になっていることが容易に予想できた。二人きりの時ならまだしも、今は蘭子さんと工藤さんの目があるのに、恥ずかしい……!


「あ、あの……工藤さんたちが見てます」

「ん? ……見せつけてんの。好きな子口説くのはこうやるんだよって」


み、見せつけてる……? そんな公開羞恥プレイはやめて~!

逃げたいのに、とろけそうな甘い垂れ目に見つめられ、身動きが取れない。


「私、恥ずかしいんです、けど……」

「人目があると思うからでしょ? 目を閉じればいい」


そ、そういう問題ではないと思う……! 内心異議を唱えるけれど、実際は藍澤先生の色香に当てられて、声も出せない。そんな私に、とうとう藍澤先生は顔を近づけてきて――。


「……キスの相性も、最高。だよね?」


唇と唇が触れ合う寸前、ほとんど吐息だけのセクシーなかすれ声でそう話すと、柔らかな唇が、私のそれに重なった。


「ん、――」


見られているのがわかっているから恥ずかしいのに、藍澤先生を押しのけることができない。

それどころか、角度を変えて何度も唇をかぶせられ、徐々に何も考えられなくなってくる。


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