運命的政略結婚~白衣の悪魔に魅入られて~
私も、あなたと一緒にいて気がついたんだ。
最初は、きっかけに過ぎなかった“運命”という言葉だけれど。
その言葉を信じられるほどの強い感情が芽生えたその後に、出会いから今までの過去を、これから築いていく未来を、運命と呼べるものに、自分たちで導いていくんだって。
その一歩を今、勇気を出して踏み出します――。
「私、藍澤先生が、好きです」
淀みなく、ハッキリと告げた。藍澤先生はゆっくりまぶたを開け、堪えきれなくなったように私を抱き寄せると、歓喜と興奮の入り混じったかすれ声で囁く。
「俺も……好きだよ。それに、これからもっと好きになるって、確信してる」
「藍澤先生……」
愛情深い言葉に感動してときめきを感じていると、少しだけ身体を離した彼に、改めて問いかけられた。
「美琴ちゃん。俺と結婚してくれますか?」
とろけるような甘い微笑も、ロマンチックな言葉も。
悪魔の毒や呪術ではなく……彼の心から贈られたものだと、今ならわかるから。