運命的政略結婚~白衣の悪魔に魅入られて~
この広い世の中、そんながめつい女性ばかりじゃないはずだと思うのだけど、俺はまるで女運がないらしい。
その後、普通に女性と交際する年齢になっても、出会う女性は例外なく、俺のことをハイブランドの財布か何かと勘違いしているような子ばかり。
そのうち、女性はみんなそんなもんなのかな、と諦めるようになり、彼女たちの望むものはすべて与えるスタイルの方が、お互い手軽に楽しい時間が過ごせるということに気がついた。
高価なプレゼント。気の利いたサプライズ。寂しさを埋める、肌のぬくもり。
それだけで成り立つ、恋愛とも呼べない軽い戯れに慣れていくと、いつしか俺の周囲に女性がらみの悪い噂が立つようになった。
“ナースを一人残らず食べつくしているらしい”
“当直のたびに違うナースを当直室へ連れ込んでいるらしい”
“ついに患者にまで手を出したらしい” ……等々。
そのうえ当時勤めていた中谷総合病院で、俺のオペ技術や残してきた実績を妬む医師たちが、ここぞとばかりにその噂に乗っかって、着々と広めていった。