過保護な御曹司とスイートライフ
「あの、私くらいの年代の女性って、そういう話題にも寛容なんでしょうか」
同年代の友達は、辰巳さんがあまりよくないって嫌がるから意識して作ってはこなかった。
たまに仲良くなっても、飲み会とか合コンとかを辰巳さんに禁止されていたから参加できなくて、だんだんと疎遠になってしまったり。
だから、同じ歳の子がどんな感じなのかがよくわからない。
じっと見上げていると、慶介さんは「んー」と斜め上に視線を向けながら答えてくれる。
「タイプにもよるけどね。もちろん、鈴村さんみたいな子だっているし。ただ、あんまりそういう話題を毛嫌いされると場が盛り下がったりはするかも。アルコールが入った場ではとくに……って、鈴村さんってもしかして、あんまりそういうこと知らないの? 合コンとか行ったことある?」
ふるふると首を振ると「へー! 珍しい」と驚いた慶介さんが「あ、じゃあさ!」と何かいいアイデアでも思いついたみたいに目を輝かせる。
「俺が合コンの雰囲気教えてあげるよ。んー……なにがいいかな。王様ゲームは人数がなー……」
なんてぶつぶつ言いながら、慶介さんはキウイが入っているらしい紙袋の中を覗く。
そして、「いいモン見っけ!」と、ぱぁっと表情を明るくさせた。
まだ、話してみて三十分程度しか経たないけれど。慶介さんって子犬タイプだなと思う。
コロコロと表情が変わるし、人見知りもしなそうだし、一緒にいても男の人っていうよりは弟だとかそんな風に思えてしまう。
成宮さんと幼なじみってくらいだし、年齢は私よりだいぶ上なんだろうけれど、その私がそんな風に思うのだからよっぽどだ。
〝いいモン〟が見つかったと喜んでいる様子を、〝よかったですね〟と心のなかで一緒になって喜んでいると、「じゃん!」とチョコの入った箱を見せられる。
そういえばこの部屋に入ってきたとき、そんなことを言っていたかもしれない。
差し入れは、熟したキウイと、なぜか大量のアーモンドチョコだって。
慶介さんはパッケージを開けると、中から一粒チョコを取り出して見せた。