溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
「疲れたぁ~~~!」

 自宅に戻って玄関の鍵をかけたら、椿はパイプベッドにダイブして叫んだ。

「誰よっ! 山瀬さんが優しそうなんて言ったのっ! わたしよっ!」

 と、自分で自分にツッコミを入れる。それから、はぁ~、と大きなため息を落とした。

 ランチタイムまで明るく楽しく会話していた山瀬は、実際の仕事の説明を始めた途端、別人のように厳しくなった。

 特にパソコン上で管理している真壁のスケジュールにはうるさかった。真壁に会議の出席や面会を求めるスタッフがスケジュール表を見て申請をしてくる。受けるか受けないかを真壁に確認して決定していくのだ。さらに社外の人間との折衝や打ち合わせもある。そちらは電話やメールで問い合わせがくるので、こちらも確認しつつ入力していく。タイミングによって社内外に影響が及ぶのでボヤボヤしていられない。

 操作の仕方は当然ながら、重要度によってすでに確保済みのアポを変更しなければいけないので、判断をするのが難しい。椿には判断基準がわからないので、話を聞くほどに途方に暮れる思いだった。しかも、この二週間で判断基準を叩き込むようなことも言っていたし。

「……はぁ」

 またしてもため息が出た。

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