溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
『あ~あ、タクミと結婚前の独身最後のバカンス! と思って日本に来たってのに、人の恋路の手伝いして失恋するなんて信じられない』

「ごめんなさい」

『だから謝らなくていいんだってば! ツバキ、本当に申し訳ないって思ってる?』

「思ってます・・」

『だったら、私の滞在中、遊びにつきあってよ』

「ええ!」

『それが友達の役目でしょ』

 友達――意外すぎる言葉に椿は絶句してしまった。

 いつから友達になったのか?

 真壁を巡っては互いに恋敵のはずなのに友達と言っていいのだろうか? 

 いろいろな思いが脳内を巡ってまったく反応できない。

『いつから友達になったのって言いたそうね』

「!」

 顔を合わせていないのにバレるなんて! と、指摘されて恥ずかしくて、かぁと顔が熱くなる。

『そんなの決まってるじゃない。たった今よ』

「――たった、今?」

『そうよ、たった今、友達になったのよ。悔しいけど、どう頑張ってもタクミを振り向かせることができない。でもツバキがタクミと結婚したら、イヤでもタクミのワイフとしてつきあっていかないといけないのよ? ウチとマカベ家は家同士の仲なんだから。だったらムカつく女じゃなく、友達になったほうが得策じゃない。大丈夫よ。すぐに立ち直って、ツバキが羨むようなダーリン見つけて結婚するから。こういうの、日本語でなんて言ったかしら。えーっと、シチテンバットウ?』

「・・・・・・」

『ちょっと! それを言うならナナコロビヤオキですって突っ込んでよ! 一生懸命ボケてるのに、恥ずかしいじゃない!』

 ますます絶句する椿にマリは「もう!」と不満を言っている。そんな言葉を聞いているうちに、なんだかわからないものがこみ上げてきた。

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