溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
 ずっと見守っていたという話。

 ラクビズを受けるように勧められたこと。

 入社式の時、ポジションの高そうな人たちがチラチラとこちらを見ていたこと。

 ホールディングスのトップの妻が口利きをしていたら、誰もノーとは言えないだろうし、夫人の知人とはいったいどんな者なのか気になることだろう。

 そして叔母があっさり同棲を認めてくれたこともそうだ。きっと真壁が真実を語ったからなのだろう。なんといっても〝ゆりこおばさん〟は椿を大学まで出してくれた恩人なのだ。椿の大切な〝あしながおばさん〟の息子が将来も責任を持つと言ったら、断ることはないと思う。

(そんな――)

 椿は弾かれたように身を翻し、チェストの前に走った。そして二つ並んだ大小のガラスガラスケースを見つめる。

(匠さんがゆりこおばさんの息子なら、全部、つながる。つじつまが合う。このピンピールをプレゼントしてくれたのはシンデレラの再現じゃなくて、ゆりこおばさんがわたしにしてくれたことの再現――)

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