溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
「だから、社長って雪代さんのタイプじゃない? って意味」
「そんなことはないですっ。すごく素敵で、ドキドキしちゃうますよっ。でも、わたしなんて逆立ちしたって脈もチャンスもないから、そんな身の程知らずなこと期待しません」
「そういう意味か。ちょっと驚いちゃった。あんなに素敵な人を前にしても無反応なのかと思ったわ。そうよね」
椿は曖昧に微笑んだ。産休を目前にしている山瀬がここまでべた褒めしてもいいものなのだろうか。
「山瀬さんはずっと真壁社長の秘書を務められていたのでしょう?」
「えぇ」
「ときめかなかったんですか?」
「ときめいたわよ。当然じゃない。でも、学生時代からつきあっていたからね、ダンナとは。私にとって社長はタレントのファンになるのと同じ感覚だったし、公私はしっかり分ける主義だから、あらぬ期待なんて抱いたことなかったわ」
なるほど、とうなずくと、山瀬はお腹をさすって幸せそうに笑った。
「公私って言ったらかっこいいけど、実際は夢と現実を切り分けていたって感じ。夢は夢でしかなくてキラキラしてるだけだけど、現実は良いも悪いもいろんなものを与えてくれるわ。今、とっても幸せだから。雪代さんも仕事頑張りつつ、素敵な結婚をしてね」
山瀬が言い終わると、まるで計っているかのように始業を告げる音楽が鳴り始めた。
「さて、仕事、始めましょうか」
「はい。本日もよろしくお願いいたしますっ」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
互いに軽く頭を下げて改めて挨拶を交わすと、引き継ぎ業務を開始した。
***
「そんなことはないですっ。すごく素敵で、ドキドキしちゃうますよっ。でも、わたしなんて逆立ちしたって脈もチャンスもないから、そんな身の程知らずなこと期待しません」
「そういう意味か。ちょっと驚いちゃった。あんなに素敵な人を前にしても無反応なのかと思ったわ。そうよね」
椿は曖昧に微笑んだ。産休を目前にしている山瀬がここまでべた褒めしてもいいものなのだろうか。
「山瀬さんはずっと真壁社長の秘書を務められていたのでしょう?」
「えぇ」
「ときめかなかったんですか?」
「ときめいたわよ。当然じゃない。でも、学生時代からつきあっていたからね、ダンナとは。私にとって社長はタレントのファンになるのと同じ感覚だったし、公私はしっかり分ける主義だから、あらぬ期待なんて抱いたことなかったわ」
なるほど、とうなずくと、山瀬はお腹をさすって幸せそうに笑った。
「公私って言ったらかっこいいけど、実際は夢と現実を切り分けていたって感じ。夢は夢でしかなくてキラキラしてるだけだけど、現実は良いも悪いもいろんなものを与えてくれるわ。今、とっても幸せだから。雪代さんも仕事頑張りつつ、素敵な結婚をしてね」
山瀬が言い終わると、まるで計っているかのように始業を告げる音楽が鳴り始めた。
「さて、仕事、始めましょうか」
「はい。本日もよろしくお願いいたしますっ」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
互いに軽く頭を下げて改めて挨拶を交わすと、引き継ぎ業務を開始した。
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