溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
「ひぃぃ~今日も疲れたぁ~~」


 玄関のカギをかけるとパンプスを脱ぎ捨て、カバンも放り投げてベッドにダイブ。昨夜とまったく同じ有様だ。今日はひたすら取引先の会社名とその会社の社長名と担当者名を暗記させられた。もう頭がパンクしそうだ。

「山瀬さん、スパルタすぎる・・」

 雑談時の山瀬は面白くとっつきやすいのに、ひとたび仕事スイッチが入ると容赦しない。これが二週間続くのかと思うと恐怖すら感じる。だが、逃げ出すわけにはいかない。

 くぅ、とお腹が鳴ったが、あまりに疲れて早く横になりたくて、コンビニに寄るのをやめたのだが。

「失敗した・・お腹すいた・・」

 家にあるのは冷蔵庫の中のミネラルウォーターとオレンジジュースくらいだ。

(せめてカップ麺か冷凍食品くらいストックしておこう。ダメだ、こりゃ)

 クッション枕に顔を沈めたまま反省する。とはいえ、どれほど深く反省したって空腹が満たされることはない。さらに寝るなら寝るで化粧を落とさなければ。

 くるりと反転して仰向けになると、ぼんやりと天井を見つめた。

――まったく浮いた話がないの。あれだけのイケメンで高学歴、家柄もよろしくてデキる人だから大モテなのに。

 山瀬の言葉が蘇ってくる。


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