溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
「ウチはデータがすべてなんだ。ネットに上がっている情報を丸呑みしてどうする。一からやり直せ!」

 隣の部屋から怒声が響いて椿は「ひっ」と肩をすくめた。驚いて目を丸くしている椿とは違って山瀬のほうは涼しい顔をしている。

「ですが社長、SNSでも反響が大きいんですよ。リツーイトの数とか半端ないんです」

「それは一般人の一過性の感情だろうが。データには根拠となる裏づけがいる。それをクライアントにどう説明するんだ。SNSを見てください、とでも言うのか!?」

「それは……でも今の世相として一定以上は示せると思います」

「そのリツーイトには押した本人たちがどれだけの共感度が込められている?」

「共感度……」

「そうだ。ウチは人気の商品をユーザーに紹介している宣伝会社じゃない。クライアントから依頼された項目を状況分析して情報として提供しているんだ。クライアントは出された結果から経営や営業の戦略を練る。SNSを見てください、ここに出ている数字が高いのでこれは認知も高いし人気もあるんです、そう言って相手が納得するレベルなら社内のマーケティング部で事足りる。どこもわざわざ高い金を払ってマーケティング会社に調査依頼などしないだろう!」

「・・・・・」

「グダグダ言い訳なんかしていないでさっさと戻ってやり直してこい!」

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