溺愛同棲～イケメン社長に一途に愛される毎日です～

　どこまでが本気で、どこまでが冗談なのだろうか。聞くほどのわからなくなる。

　だがそれだけに、この真壁という男が非常に人当たりの良い、相手を気遣って話をしている気配り屋なのだということを感じる。

　きっと椿が緊張しているからリラックスさせようとして面白いことを言っているのだろう。これを気に入られているだなんて取っては恥ずかしい限りだ。椿は自分を叱責した。

「雪代さんはなにがいい？　イタリアン？　それとも中華がいい？」

「なんでも好きだしお店にも詳しくないので社長のお勧めの場所がいいです」

「そっか。でも・・どの系統がいいかだけでもリクエストがほしいなぁ」

「・・だったら」

「うん」

「中華がいいかも・・あんまり食卓にのぼらなかったので。つい洋食系になってしまって」

「ではそうしよう」

　真壁は柔らかな笑みを向けた。

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