溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
「マンションにはコンシェルジュがいるからセキュリティは万全だ」

 そういう問題ではなくて、根本的に言っていることがおかしいのでは?

 いや待て、今なんと言った? コンシェルジュ?

(それっていったいどんなマンション・・)

 言葉が出てこない。椿は呆けた顔をして真壁の顔を見つめている。

「誓って君に不埒な真似はしない。必要なら誓約書を書くよ。とにかく、ここでは安心できないから僕のマンションに移るんだ」

「・・でも」

 椿の戸惑いに真壁は納得したようにうなずいた。

「確かにいくら僕が純粋に君の安全のためだと言っても説得力がないな。家族と同居だったらいいけど、男の一人暮らしだし。こういうのはどうだろう。雪代さんにはプライベートセクレタリーも兼ねてほしい。だから副業として雇いたい」

「プライベートセクレタリー・・」

「そうだ。家にいる時に発生した予定を僕のスケジュールに反映してほしい。今は自分でやってるけど、意外に面倒だからね。あと、多少の家事をしてもらったら助かる。雪代さん、料理は?」

「家庭料理程度なら」

「充分だ」

 返す言葉がなく呆然と真壁を見上げる椿に、当の真壁は満足そうに微笑んで一人納得している。どんな理由をつけても、椿が真壁の住んでいるマンションに住むことは世に〝同棲〟と呼ばれる状況になることに違いはない。

(それは・・マズいんじゃ?)
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