溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
「・・いえ。大丈夫です。じゃあ、明日はカルボナーラで。ところで」

「うん」

「真壁社長はお料理をなさるんですか?」

 刹那、真壁が眉を寄せた。なにか言いたげに咎めるようなまなざしを向ける。だが、出てきた言葉は質問の答えだった。

「しないよ。パンくらい焼けるけど」

 まさか粉から練って作るわけがないだろうから、パンをオーブンに入れるだけのことを指しているのだと思う。しかしながらそれはオーブントースターが勝手にしてくれることだから料理ができるできないの話ではない。それよりも眉間にしわを寄せたことが気になる。話してくれそうな様子はないが。

(なにか不興を買うようなこと言ったっけ?)

 頭の端でそんなことを考えながら、今の会話を続ける。

「だったら調味料とか、料理道具とか、あります?」

「――――――」

 真壁はビックリ眼でもかっこいい、なんて思いながらも、現実をしっかり把握する。このままでは食材を置いたらまたどこかのショップに駆け込まなくてはいけなくなるだろう。

 今日はハンバーグで明日はカルボナーラ。とりあえずフライパンとボールがあればいい。あとは調味料だ。

(でも調味料は結局毎日使うから、全部買ってしまったほうがいいよね。今日は車だし。あ、待って、今日は最低限にして、あとはネットで買ってしまえばいいか。平日はきっとそんなに凝ったお料理はできないし)

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