溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
 どれくらいぼんやりと立ち尽くしていただろうか。ふと我に返り、与えられた部屋に戻ってベッドにもぐりこんだ。

 灯りを消した部屋、頭から布団をかぶってみても眠気は訪れてくれない。むしろ頭が冴えてくるほどだ。そして同じことをグルグルと考えてしまう。

(わたしのファーストキス)

 真壁がどういうつもりでキスなどしたのだろう。

 遊び? 本気?

 椿の中でムクムクと今まで抱いたことのない感情が湧いてくる。

 憧憬、尊敬――そんな気持ちだと思い、また言い聞かせてきたが、さっきおキスがすべてを否定してしまった。

 ドキドキと強く打つ鼓動。顔も体もかぁっと熱くなってくる。

 今日起きたこと、ここにいること、これからのこと、そして真壁との関係と彼の言葉が椿の脳裏で激しく渦巻く。

――早く思い出してほしい。
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