幸せの晴れ


「何もしてない。あっち行って。」


冷たくあしらうけど男は私の隣を離れようとはしない。

「暇なんでしょ?遊びに行かない?」


なおも話しかけてくる男。


「行かない。早くどっか行ってよ。」


私はウンザリしながら答える。


なのに、この男は諦める事もせず


「いいじゃん、いいじゃん。行こうよ。」


と、私の腕を掴んで引っ張る。


「やめてよ!

あんたなんかについて行く女なんかいるわけないじゃん。」


掴まれていた腕を振りほどき、私は男に向かってそう言った。


すると、その男は態度を一変させて


「調子こいてんなよ。」


と拳を振り上げた。
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