幸せの晴れ

晴也は４年前を思い出しているのか遠い目をしていた。


そして、私の目を見て


「俺はあの頃も今も陽菜ちゃんを愛してる。」


そう言ってくれた。


やっぱり私は泣く事しか出来なくて、

“私も晴也を愛している”と言葉にならなかった。


「俺と結婚してくれないか？」


そっと手を握り問いかけてくる晴也。


「でも彼女は？
私は晴也が背負っているものを支えていく自信がない。」


私がそう言うと、晴也はニッコリ微笑んで


「彼女なんかいないよ。
確かに俺はいずれ会社を継ぐけど、陽菜ちゃんは俺の隣に居てくれるだけでいい。」