幸せの晴れ


そんな晴也を微笑ましく思いながら、

私も自分のケータイにストラップをつけた。


ストラップをつけ終わった時、


「買って、買って、買って!あのぬいぐるみが欲しいの!」


と、駄々をこねている5歳くらいの女の子が目に入った。


「ダメよ。ゆりちゃん、この前パパにぬいぐるみ買ってもらったでしょ。」


母親が女の子をなだめている。


「ヤダ。あれが欲しいの。」


女の子はそれでもぬいぐるみが欲しいと言い、

しまいには泣き出してしまった。


「パパー、お願い。いい子にするからあのぬいぐるみ買ってぇ。」
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