人面瘡
背中
首なし女の話を知ったあたしはいたたまれない気持ちになっていた。


何もしていないおつねが無残に殺されてバラバラに埋められたなんてことが、この地域で起きっていたなんて知らなかった。


家に戻ってからも、過去の悲惨な出来事が胸が消えることはなかった。


自分の膝に出て来たおつねは、今も苦しんでいるのだ。


顔だけ見つけられず、100年以上の間苦しみ続けているのだ。


そう考えると胸が苦しかった。


夜になり、ベッドに入ってから右膝がうずき始めたけれど、あたしはなにもできないまま眠りに落ちたのだった。

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