人面瘡
☆☆☆
家に戻って課題をしている最中、右ひざに強いかゆみを感じた。
今までに感じたことがないくらいのかゆみに、あたしは座っていることもできなくなった。
足を延ばして床に座り、包帯の上から傷口をさする。
それだけじゃ全然マシにはならなかった。
かゆみに効果があるかどうかわからないけれど、薬を塗るために包帯を解いていく。
傷口が外気に触れると、更にかゆみは加速していくようだった。
どうにか我慢して薬の蓋を開けた、その時だった。
傷口の、ちょうど瞼に見える部分が動いたように見えてあたしは目を疑った。
一瞬かゆみを忘れて傷口に見入ってしまう。
全身に嫌な汗が噴き出してくるのを感じる。
呼吸すら忘れて傷口に見入っていると……傷口の目が、確かに震えた。
そしてそれはゆっくりと、うっすらと目を開けたのだ。
一度開いた目はパッと見開かれ、あたしを見つめた。
「いっ……いやぁ!!」
あたしは自分の悲鳴を聞き、そのまま気絶してしまったのだった。
家に戻って課題をしている最中、右ひざに強いかゆみを感じた。
今までに感じたことがないくらいのかゆみに、あたしは座っていることもできなくなった。
足を延ばして床に座り、包帯の上から傷口をさする。
それだけじゃ全然マシにはならなかった。
かゆみに効果があるかどうかわからないけれど、薬を塗るために包帯を解いていく。
傷口が外気に触れると、更にかゆみは加速していくようだった。
どうにか我慢して薬の蓋を開けた、その時だった。
傷口の、ちょうど瞼に見える部分が動いたように見えてあたしは目を疑った。
一瞬かゆみを忘れて傷口に見入ってしまう。
全身に嫌な汗が噴き出してくるのを感じる。
呼吸すら忘れて傷口に見入っていると……傷口の目が、確かに震えた。
そしてそれはゆっくりと、うっすらと目を開けたのだ。
一度開いた目はパッと見開かれ、あたしを見つめた。
「いっ……いやぁ!!」
あたしは自分の悲鳴を聞き、そのまま気絶してしまったのだった。