極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
正面から二人に近付くと、慶太さんは頭を下げる。
邪魔にならないようにと一歩下がって様子を窺っていると、女性の方が私を目に「そちらは?」と慶太さんに訊いた。
出しゃばって名乗っていいものなのか判断がつかず、とりあえず深く頭だけ下げる。
すると、頭を上げたタイミングで背に慶太さんの手が触れ、横に並ぶように背中を押された。
「近々、彼女と一緒に伺おうと思っていました」
慶太さんがそう言うと、女性はじっと品定めでもするように私の顔を凝視する。
そして慶太さんに目を移すと、おもむろに口を開いた。
「慶太さん……先日の縁談の話、先方にご連絡もしなきゃならないの」
「それは、あの場でお断りしたはずです」
「あら、一度お会いしてみたらいいじゃない」