極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
あの後、ここに来るまでの車内では、全くそのことに触れなかった慶太さん。
だから、やっぱり私に聞かれてはまずい話で、敢えて何も口にしないのだとばかり思っていた。
「いえ……大丈夫です。でも、私が聞いてはいけない話だったのでは」
「そんなことはない」
背後からの抱擁を解いてくるりと振り向かされ、じっと顔を見つめられる。
真剣な目に一瞬で惹きつけられ、吸い込まれるように目が離せなくなった。
「のどかに聞かれて困る話も、隠さなくてはならない話も、俺にはない。それは信じてほしい」
私の目を真っ向から見つめる慶太さんには、嘘偽りは本当にないのだと感じられた。
「はい」と小さく頷くと、慶太さんはホッとしたように微笑を浮かべた。