極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
唇が離れていった時には息が上がり、視界に入った慶太さんの顔がぼんやりと見えていた。
私の顔を見つめた慶太さんは、薄い唇の口角を上げ「堪らないな」と呟く。
その声が妙に色っぽく鼓膜を震わせ、すでに上気した顔が更にカッと熱くなった。
「それに、甘い」
私の唇を親指でなぞり、慶太さんはクスッと笑う。
それが自分の食べていたスイーツのことだと思うと、目が覚めたように恥ずかしさが押し寄せ、飛び上がるようにして椅子から立ち上がっていた。
「おっ、お手洗いに、行ってきます……」
「一人で大丈夫?」
「だ、大丈夫です!」
一人になってクールダウンするための“口実お手洗い”なのに、付いてきてもらってたんじゃ全く意味がない。
ぺこりと頭を下げ、いそいそと個室の部屋をあとにした。