極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
車へ乗せてもらい、慶太さんはまたうちの目の前まできちんと送り届けてくれた。
席を外してトイレで気持ちを落ち着かせてきたはずなのに、慶太さんの顔を見るとまたすぐに鼓動が忙しなく音を立て始めてしまった。
本当に、ここのところの私は変だ。
慶太さんが現れてからというもの、些細なことで動揺して、緊張して、ドキドキと心臓が暴れ回る。
赤面するようなことも今までなかったのに、慶太さんと一緒にいると赤ら顔ばっかり晒しているような気がする。
まぁ、それも、私の日常生活が大きく変わってしまったからなのだろうけど……。
「のどか、これを……」
停車した車から降りる前、慶太さんがどこからともなく取り出した折りたたまれた紙。
差し出されて受け取ると、それが何の書類だかすぐに察しはついた。
黙って広げると、そこには予想通りの“婚姻届”の文字。
すでに左側に記入がされ、私が書き込む部分が残されていた。