極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
隣からそんな声を掛けられて、一際ドキンと鼓動が打ち鳴る。
それを誤魔化すように、明るく笑って「はい、問題ありません!」と答えていた。
腕が触れそうな距離を離れるために、部屋の奥へと一人足を進める。
すぐそばに近付くと大きいと思っていたベッドは更に巨大に見え、圧巻の眼差しを黙って送ってしまっていた。
「寝心地が良さそうで、私、こんな広いベッドって、ぅわっ――」
振り返りざま話しかけると、いつの間にか真後ろに慶太さんが迫っていた。
緊張のあまりその気配にも気付いていなかった私は、必要以上に驚き、くっ付きそうになった身体を反射的に仰け反らせる。
その勢いで膝裏がベッドの縁に押される形になり、背中からダイブするようにして倒れ込んでしまっていた。
「あっ」と咄嗟に手を差し伸べてくれた慶太さんの腕を掴んだことで、巻き添いにして二人の重さがベッドを弾ませる。
衝撃に瞑った目を開くと、目前に綺麗な黒髪が見えていた。