【完】今日から、お前は俺のモノ
チャイムが鳴ると
急いで教室に駆け込んで椅子に座って
携帯を眺めていると




美咲からメールが届いていた。






……美咲とメール最近しねーからな……







『馬鹿颯太っ!!!????
なんでめいのお見舞い行かなかったの!!
早退した日に必ず行けって
あんなに言ったでしょ?!』








つってもあの状況で行けるわけねーだろ……


つーか、美咲が尚にめいんち
教えたんだろ…………







久々のメールが馬鹿って
言われるメールとはねぇ……




しかもこいつ今日、体調不良不良なんだろ?





見舞いのメールでも打っとくか……




『いやあの日行かなかったのは
しょうがなかったんだよ????????

それより、美咲、体調どうなの?
今日、なんか買って帰ろうか?』


とでもいうか…………





送信ボタンを押すと同時に
既読が付く。





『はぁ?!!?????
あんた男でしょうが!せめて大丈夫メール
くらい送るでしょ!!( ˘•ω•˘ )

それはめいに送るでしょ普通!!
そんなの私には玲於がいるし!!』





……そんなのって……!!
ま、玲於がいるのは確かか……





めいの面倒は俺。
美咲の面倒は玲於。

(まあ、美咲の面倒っつーか玲於の面倒つーか)





それは小さい頃から変わんねーもんな。




『ごめんってば……(^_^;)

めい、俺が来たら嫌がるだろうし……(;;)

つーか、美咲、具合悪いなら寝とけよ』





俺の返す返信にすぐ返信が返ってくる。





『あんたほんと馬鹿だよね!!(^o^)
そんなしてると尚に取られるよ!!』








……っ痛いとこついてくるし……







っておい!!!!




『えー?仮病でも?
いまめいといるよ羨ましいでしょ( ˊᵕˋ* )』






……めっ、めいといるって!!






『取られねーよにはするよ……

って2人とも仮病なのかよ!!!』




そう返信を打って
送信ボタンを押しかけた時、






その手は止まってーーー






美咲から届いた写真に夢中になった





その写真には美咲と…………



照れながらピースをしてこっちを見る





めいがいて…………





かわいすぎんだろ…………ほんと…………





って、送信出来てねーし……


それから送信ボタンを押すと同時に、
美咲からもメールが届く。









『あんたもそろそろ
気持ち伝えなさいよ』







そんな少しの文だったけれど、
俺にとっては、背中を押された気分で、






『おう』




メールを打つとともに、
つい、口に出してしまった。
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