少年少女宇宙航行記
ナルミは話においていかれそうになりながらもなんとか理解を追い付かせてきた。
「レンズくん。それってまず地球と同じような星を見つけて、そこにいけるようにするってことだよ?」ナルミの脳内は混沌としていた。
今の世界の総人口は一億人。そのうち25歳以下まで連れていくことにすると約1500万人を乗せる宇宙船が必要だ。しかしそれを実現する。なんとしても。そしてジュピターは改まって言った。
「ナルミ=キルト。私、ジュピター=レンズは今言ったことを必ず実行して、お前を含む人類を存続させるために尽力することを誓う。 協力してくれる?」
ナルミは力強いジュピターの言葉をゆっくり受け止めて言った。
「出来る限りのことはさせてもらうよ‼」
「ありがとう。」
この誓いの日から彼らは遠い宇宙を目指してがむしゃらに支度をし続けた。