イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
 

「それにしても、大荷物だな。なに買ったの?」
「えっと、スミレさんに選んでもらった洋服とか下着とか……」

なにも考えず素直に答えて、一気に頬が熱くなる。

「へぇ、下着?」

さらりと受け流せればよかったのに、私が変に言葉につまって真っ赤になったせいで、川口さんに突っ込まれてしまった。

にやにやと意味深な笑みを向けられ、なにも聞かれていないのに私は激しく首を左右に振る。

「け、決して誰かに見せるために下着を買ったわけではないですからっ!」
「そんな必死になって誤魔化さなくていいよ」
「べ、べつになにも誤魔化してないですし……っ!」

動揺すれば動揺するほど川口さんに面白がられるってわかってるのに、赤くなった頬は収まるどころか火がでそうなくらい熱くなってしまう。

首を振り続けるせいで、眼鏡がずり落ちた。


 
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