イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
きっと彼女たちは拓海目的でこの飲み会に参加したんだろう。
交流会の名目なのに、さっきからその場を動く気配もほかの人と交流する様子もない。
私が個室に入ってきたとき、拓海はじっと見つめたあとで目をそらし、その後ひと言も言葉を交わしていなかった。
昨日、里奈は家に泊まったの?とか、ふたりでなにをしていたの?とか、聞きたいことはたくさんあるし、拓海に自分の気持ちを伝えるためにここに来たのに。
不機嫌そうな彼の横顔からは、私に向かって俺に話しかけるなオーラが出てる気がする。
はぁーっとため息をつくと、今度は左から話しかけられた。
「森下さん、俺のこと覚えてる?」
にこにこと自分を指さして首をかしげる明るい髪色の男の人。
「えっ、はい、いいえ……」
咄嗟にうなずきかけて、やっぱり首を横に振ると「どっちだよ!」とするどく突っ込まれ笑われた。