イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
後ろからぎゅっと抱きしめられ、背中全体に男の人の身体のぬくもりを感じて、どうしていいのかわからないくらい緊張する。
どうしよう、どうしよう、どうしよう!
抱いてください、なんて頼んだのは自分のはずなのに、緊張と動揺で逃げ出したくなる。
「あのっ、まって……っ!」
私が腕の中でもがきながら叫ぶと、拓海は小さく首をかしげ顔をのぞきこんでくる。
「なに?」
「あの、ほら! し、シャワー、とか……っ!!」
なんとか落ち着ける時間がほしくて苦し紛れにそう言うと、拓海の高い鼻が私の首筋に触れた。
「お前、ここに来る前に浴びてきたんだろ? シャンプーの匂いがするし、軽く髪が湿ってる」
耳元でささやかれ、体から力が抜けそうになる。
確かに、一応の礼儀かなと思ってシャワーを浴びてからここにやってきたけど。
こんな耳のそばでしゃべらないでほしい! なんでもない会話なのに、鼓膜に直接響く拓海の声に体の奥がしびれてしまう。