イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
 

「それはお前が勝手に思い込んでただけだろ。俺はずっとお前が一番可愛いと思ってた」

拓海の言葉で、十何年も持ち続けていたコンプレックスが柔らかく剥がされていく。
ちゃんと愛されていることを実感してじわりと目を潤ませると、私をベッドに押し倒し覆いかぶさった拓海が動きをとめた。

「だけど、コンタクトで会社に行くのはやめろ」

不機嫌な表情で見下ろされ、驚いてまばたきをする。

地味な眼鏡の自分がコンプレックスだったけど、まさか逆にコンタクトにダメ出しされるとは思ってなかった。

眼鏡がないと、貧相な顔が丸見えで見苦しいから隠せとか、そういうこと……?
困惑していると、私の前髪をかきあげた拓海がまっすぐにこちらをのぞきこむ。

「眼鏡をかけてないお前の顔を見るのは、俺だけでいい」
「え?」

どういう意味だろうと首をかしげると、「ほかの男に見せたくない」とふてくされたようにつぶやかれた。


 
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