イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
拓海に、私の眼鏡を外した姿をほかの男に見られたくないと言われたなんて、どうやったってただののろけになってしまうだろう。
顔を赤らめて言い淀んだ私を見て、隣に座る拓海がくすりと小さく笑う。
私が顔を上げて拓海の方を振り向けば、甘やかな流し目でみつめられさらに頬が熱くなる。
その様子を見ていたスミレさんが、事情を察したように両手で頬を押さえ「うらやましいくらいラブラブなんですけど!」と叫んだ。
無事付き合うことになりました、なんて報告は、するどいスミレさんには無用だったみたいだ。
「えっと、いろいろありがとうございました」
たくさん相談にのってもらって、たくさん背中を押してもらった。
そのおかげで、素直に拓海に想いを伝え両想いになることができた。
感謝の気持ちを伝えると、スミレさんがくしゃりと嬉しそうな笑顔をうかべる。