イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
 

セミロングの黒髪を邪魔にならないようにいつも無造作にしばって、制服も着崩すことなく真面目に着て、顔の半分を覆う黒縁眼鏡をつねに装着。

真面目そう。つまらなそう。すぐ怒りそう。

男子からそう言われ続けた学生時代。

そしてそのままおしゃれに目覚めることもなく、自分を美しく着飾る技術を身に着けることなく社会人になってしまった私。
自分が女としての魅力に欠けていることなんて、いやってくらい自覚してる。

「別に、からかってないけど?」

顔を真っ赤にして怒っていると、拓海は涼しい顔でそう言った。

そして混乱と緊張で涙目になった私を見下ろして、小さく笑う。
私の前髪をかきあげて、よしよしと子供をあやすように頭をなでると、おでこに軽くキスをした。

ふれるだけの優しいキスに、ぎゅっと心臓がしめつけられる。

「拓海……」

かすれた声で名前を呼ぶと、拓海は小さく首をかしげてこちらをのぞきこんできた。

「ん?」

短く問われ、恥ずかしくて視線が泳ぐ。


 
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