放課後○○倶楽部
 しかし、この二人恥かしくないのだろうか?

 ……透けてるんだよね。

 見事に下着が透けているママッキーさんは真っ赤な上下とかなりセクシーで、律子ちゃんは透けてないところを見ると白の下着を着用しているようだ。つまりはほとんど下着姿を晒しているのと代わりなのに何故平気そうなのだろうか?

「トモミンのメイド服は新鮮だな」
「それはいいですから、見つかりましたか?」

 俺の服を楽しそうに見つめるママッキーさんにいきなり聞いてみたが、俺の聞きたい事は分かっているようで「まだ」と一言だけ返してきた。

「でも、面白いものを見つけた」
「……面白いもの?」
「そう、面白いもの。これはある意味私への挑戦だね」

 楽しそうに声を上げて俺を見上げたママッキーさんの顔には、声とは明らかに違う表情を浮かんでいた。
 苛立ちと怒りが入り混じった複雑な表情を浮かべ――
「私の研究が遊ばれてるよ」
 小さく自嘲気味に笑っていた。

「なんでそう思うんですか?」
「これを見てよ」
 ママッキーさんが掌を開いて見せてくれたのは小さな機械だった。一見して何の機械なのかは俺には分からないがママッキーさんには何かが分かっているようだ。

「これは私が今開発中のマトリクサーキットに搭載予定だった物質変換投影装置『ミラージュ』の試作品だよ。一ヶ月前に紛失して探していたんだけどね」

 不満爆発と言わんばかりのママッキーさんはその小さな機械を丁寧に足元にあるジュラルミンケースに入れてため息混じりの息を吐いていた。

「それが『ワンピースの女の子』の正体って事ですか?」
「多分間違いないと思うさね。このフェンスにコレは仕掛けられていたし」

 と、手に持っている小さな箱状の機械を俺に見せていた。
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