放課後○○倶楽部
「それが昨日話していた電脳革命クラブの秘密兵器だ」
「……ノートパソコンですね」
「もう少し感動して欲しいなあ、智樹」

 誇らしげに腰に手を当てて胸を逸らす和音さんの動きに合わせて揺れる二つのメロンは迫力満点でおいしそうだった。」
「で、智樹はどこを見ているのだ?」
「いえ……立派に熟れたマスクメロンは食べ頃だな、と思いまして」

 何やら上からちょっと引きつった声が聞こえてくるが、別段気にする必要もないだろう。それにしても、かなり開いた胸元からみえるレースの下着がセクシーで、メロンはメロンでもレースの下着が相まって『マスクメロン』みたいに見えていた。うん、俺ってうまい事言うね。

「…………智樹って、堂々と見るよな」
「和音さんが堂々と見せているのに隠れて見ても一緒ですからね。それより、このパソコンで何をするのですか?」

 大胆な服装とは裏腹に恥ずかしそうに頬を染めて胸を隠そうとしている和音さんは、「相変わらず調子狂うね」と呆れたような、それでいて照れ隠しをするように咳払いを一つして――
「では、今から秘密兵器の使い方を伝授する」
 パソコンの説明を始めた。

 俺達が受け取ったのは小型のノートパソコンで、某メーカーが「世界で一番小さいパソコン」とか言っていた数年前のモデルにそっくりなパクリもの。でも、性能(スペック)を聞いている限りでは明らかに現行モデルを上回っているのには驚いた。

「これ、もしかしたらママッキ―さんが作った自作ですか?」
「おっ……よく分かったな」
「こんなもの作るのは、この学園には一人くらいしかいませんから」

 苦笑いを浮かべて「まあ、そうだけどな」と続けて頬を掻いている和音さん。
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