放課後○○倶楽部
 先ほど和音さんに説明を受けたので、このノートパソコンの使い方は一応は分かった。画面はタッチパネル式で一八〇度回転させて手書きモード(?)に出来るので文字を書くのは便利だが、俺にはあまり必要のない機能かも知れない。それにこのパソコンを使えこなせるのはママッキ―くらいだろう。幾重にも掛けられたプロテクトのおかげで全ての機能を使う事も出来ないので宝の持ち腐れだと思う。

 さて、今はパソコンよりもこっちの方が大変かも知れない。

「律子ちゃん、大丈夫?」
「は、はい……だ、大丈夫、れす」

 廊下を転がって先を行っていた律子ちゃんが足取りも危なげに帰ってきた。


 ……見事に無傷だな。


 ドジっ子の特殊スキルで何があっても怪我をしないっていうのは本当のようだ。あれほど派手に転がっていき、廊下の向こうからは何やら爆発音が聞こえていたのに……恐ろしや、律子ちゃん。

「なら、部長を探すか」

 まあ、気にしても仕方ないので先を急ぐとしますか。
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