俺様外科医に求婚されました
「冷えるよな、本当」
だけど少し進んだところで、目の前の道を突然塞がれた。
寒くてうつむき気味になっていた私の視線が、その声のせいでふっと上がる。
「…えっ」
驚いた私は、そう言いながら後ずさりして。
いきなり目の前に現れた諒太に驚きを隠せないまま、咄嗟に口を開いた。
「…何ですか」
「え?何って、仕事が終わる頃だと思って理香子を待ち伏せしてたんだけど」
諒太はそう言うと、後ろに下がって行く私についてくるようにこちらに向かって進んでくる。
動揺した私は、後ろに下がりながらそんな諒太を見つめてさらに言葉を続けた。
「まっ、待ち伏せって…それ、ストーカー規制法に反しますよ⁉︎」
私がそう言うと、諒太は何がおかしいのか、クスッと笑う。
「ストーカーって、ひどいな。しかもそれ言うの今日2回目だろ」
そしてぐいぐい距離を縮めながら、私にそう言ってきた。
2回目?
ふと考えた私の頭に、今朝の出来事が浮かぶ。
そういや…今朝も言ったかもしれない。
諒太に、ストーカーですねと。