俺様外科医に求婚されました
「辻褄が合わないことの連続で、正直動揺してるよ」
諒太はそう言うと、小さく息を吐く。
何と答えればいいのかわからない。
動揺しているのは私も同じだ。
突然再会したと思ったら、昨夜も、今朝も、今だって。
こんな風に、諒太と顔を合わせることになるなんて…そんなの思ってもみなかったから。
返す言葉が浮かんでこない。
だって、もし何か一つを話したなら。
その一つから、あっという間に胸の奥にしまい込んだはずの真実が、溢れてしまいそうで。
何も言えない。言いたくない。
私は、あの時…心に鍵をかけたんだ。
心のずっとずっと奥に、たくさんの想いを隠して。
もう二度と開かないように、しっかりと鍵をかけた。
「なぁ、理香子」
それなのに、どうして。
諒太が私を呼ぶ度、心にかけた鍵が壊れてしまいそうになる。